オーディオ用CD-R/RWレコーダ
 著作権法の政令追加に伴い、CD-R/RWの新しい展開として1998年秋から本格的に市場が立ち上がつつあるのがコンシューマ用オーディオの製品群です。PCのアプリケーションと、いったいどこが同じでどういうところが異なっていてどのような特徴を有しているのでしょうか。本節ではこの魅力的なアプリケーションの分野について考えてみたいと思います。

 PC分野のCD-Rは、Orange Book PartIIの策定以来、これまでに十年ほどの実績があります。Orange Book PartIIIのCD-RWも、リリースされてから二年が経過しました。

 ところがオーディオ用CD-R、及びCD-RWに関しては、CDが元来オーディオディスクとして製品化されたものであるにもかかわらず、コンシューマ用オーディオレコーディングシステムとして仕上げられるまでには相当に時間を要すことになってしまいました。 厳密に言うと、日本国内においては以前にも一度、商品化されようとしたことがあったのですが、著作権法の整備が整っていなかったこともあってその時点では先送りとなりました。著作権の法的未整備というのは、1992年に改正された「デジタル方式の私的録音録画に対する補償金制度の導入」に、CD-RとCD-RWが入っていなかったためです。当時、対象とされていた特定録音機と記録媒体はDAT、MD、DCC(Digital Compact Cassette)の三つ(ともに93年から政令として追加)でした。

 法律がなければ、補償金の支払先はありません。そのためコンシューマ向けオーディオ用CD-R/RWの発売をメーカは自粛していたのですが、やがてフィリップス等のオーディオ用CD-Rメーカは日本国内の関係省庁や団体に法的整備を求め、結果、DAT、MD、DCCと同じ制度をオーディオ用CD-R/RWにも適用することが決定。98年11月より施行されたのです。

 レコーダの製品としては、パイオニアがコンシューマ向けのオーディオ用CDレコーダを95年以降、海外で発売しています。当時、CDレコーダを手がけていたのはパイオニア一社でしたが、98年からはフィリップスが欧米を中心に販売を開始し、日本への展開はその後、ということになりました。