CD-Rメディアとドライブ
 CD-R/RWのメディアとドライブについて具体的・技術的に詳しい解説をしていきます。まずCD-Rです。暗緑色やブルーグリーンなどの記録面と反射層でできているCD-Rになぜ記録できるのか。最近はどのような新技術が盛り込まれ、どのように進化しようとしているのでしょうか。

 太陽誘電株式会社が開発したCD-Rが、私たちの前に初めてお目見えしたのは1988年のことです。CDの基本の仕様書である81年のRed Bookから7年(CD-DAプレーヤの登場からは6年)、CD-ROMの仕様書であるYellow Book(85年)からは3年を経ていました。

 「記録のできるCD」というと、いまとなっては、どうしてもこのCD-Rが嚆矢のように思われてしまうでしょうが、必ずしもそうではありません。技術者にとっては、記録できるCDこそが夢だったのであり、驚くほど早い段階で記録できるCDの研究・開発が始まっています。

 そもそも、CDの前身であるLPレコードの“レコード”とは言うまでもなく“記録”です。あのエジソンがレコードを発明したとき、それは再生する装置ではなく録音する装置のことを指していました。それがいつの間にか、「レコード(正確にはレコーデッド)=大量複製ディスク」の意味に転じて用いられ、理解されるようになってしまったのです。

 CDにおいてもその原点はレコーデッドではなくて、レコード、すなわち記録することのはずです。CDに記録することができれば、大量生産・大量複製とはまったく別の、エンドユーザが自分のコンテンツを納め、発表するステージにCDはなることができるのです。