CDファミリーの系譜
 CD-DAの詳細を定めた規格書のファイルの表紙が、たまたま赤い色をしていたからRed BookになったというのはCD史の中ではあまりに有名な話です。そしてつぎにYellow Book、さらにGreen Book、White Book……などとつづいていき、CDの歴史は「Book」の色とともに進化してきました。本節ではこの「Book」についての基礎的なお話をします。

 何度も挫折をしそうになりながらも、けれどそれを乗り越えて、フィリップスとソニーがCD-DAの規格書であるRed Bookをまとめ上げたのは1981年のことでした。Red Bookの由来は前に述べたとおりで、一説には、その赤いファイルというのは日本の文具メーカ製のものであったとも言われています。

 ご承知のように、このRed Bookには、コンパクトディスクに収めるデジタルオーディオの規格が定められているのですが、メディア(ディスク)に信号を記録するには、大まかに言って以下のことを取り決めておかなければなりません。

(1)サイズ、形状、材質、構造……など。

(2)どういう信号形式をどのようにアロケーションするか。

 Red Bookには、ディスクのサイズやデジタル信号の変調方式やエラー訂正などの事項が記載されています。いわば、(1)と(2)が記載されているわけですから、その意味では、Red BookはすべてのCDの「根」、なのです。