CD-R/RW 最新FAQ集

 ご好評につき最新FAQとしてリニューアルいたしました。エンドユーザのみなさんにお寄せいただいたものの中から代表的な質問を選び、お答えいたします。

●ディスクの取り扱いについて
CD-R/RWのレーベル面に直接、内容のメモなどをフェルトペンで書いていますが、問題はないでしょうか?
基本的にはフェルトペンは問題ありませんが、中にはペン先に硬いチップを使ったものがあり、力を入れて書くと記録層に傷をつけてしまうことがあります。つまり、CD-Rディスクの構造から言えば、反射層や、記録層はレーベル面からわずか数ミクロン下の層として存在しています。そのためレーベル面になにか硬いものが強く当たると、反射層や、記録層にきずをつけてしまう恐れがあるわけです。そうなると、そのディスクは使えなくなる可能性があります。書いたところを入射側(記録面側)から見て、傷が見えなければまず問題ないでしょう。
CD-R/RWのディスクを買い置きしていますが、保管場所についての注意を教えてください。
各ディスクメーカのパッケージに記載されていると思いますが、通常の室内環境であればとくに留意する必要はありません。ただし、直射日光の当たるところや高温・多湿の場所は避けるようにしてください。
CD-R/RWのレーベル面に貼り付けるラベルが市販されていますが、ディスクへの影響はないのでしょうか?また、貼った後、剥がしてもう一度、貼り替えて大丈夫ですか?
「レーベル面にはシールを貼らない、貼ったら剥がさない 」これが原則だと思います。レーベル面にシールなどを貼ると、ディスクの重心がズレてしまうことがあります(特にディスクの一部にシールを貼った場合)。すると、ディスクが高速で回転したときにバランスがくずれて振動が発生し、信号が正確に読み取れなくなることがあります。また、ディスクが反ってしまって記録層などに悪影響を及ぼすこともありますし、連装タイプの CD-ROMリーダ(ドライブ)で使用した場合、装置内でシールが引っかかったりすることもあります。できることならレーベル面にシールを貼るのはやめた方がいいでしょう。
 もしもシールを貼ってしまったり、シールの貼ってあるディスクを受け取ったときは、絶対にシールを剥がさないでください。最悪の場合、シールとともに反射層や記録層まで剥がれ、データが再生できなくなってしまう恐れがあります。
CD-RやCD-RWディスクのクリーニングはどのようにすればいいですか?
基本的には、汚さないような使い方をしてください。
(1)ドライブへの出し入れの際、記録面(レーベルのない側)に絶対に触れない。
(2)未使用時には、プラスチックケースや不織布スリーブに入れる。記録面を下向きにし机の上などに直接置かない。
汚れてしまった場合は……
(1)ホコリ状の汚れは、エアブラシなどで吹き飛ばしてください。
(2)エアブラシではとれない汚れには、不織布か柔らかい布にアルコールを含ませ、ディスクの中心から外周に向かって直線的にぬぐうように拭いてください。円周方向へ動かしたり、ごしごしこすらないようにお願いします。また、ディスクによっては記録面にハードコートをしたものがあり、そのタイプはより安心です。
CD-R/RWは他のディスクと異なり記録面が露出しています。ディスクを取り扱う上で注意事項を教えてください。
ディスクのレーベル(印刷されている面)側に記録材料が塗布されています。こちらの面に傷がつくと情報が記録されたピットが破壊される可能性があり、データを正しく読み取れなくなります。レーベル面には傷を防止する目的でコーティングが施されていますが、硬いペンなどで字を書くことはおやめください。
●ディスクについて
CD-Rディスクにデータが書いてあるかどうかはどうすればわかりますか?
ディスクの記録面を見るデータ記録済みの部分とデータ未記録の部分とは微妙に色が異なります。通常内側にドーナツ上の円が見えます。その部分がデータの書かれている部分です。
CD-Rディスクによっては、電灯などにかざして見ると透けてみえるものもありますが、問題ないのでしょうか?
CD-Rディスクの記録層、反射層およびレーベル面のコーティング層はきわめて薄くなっており、透けて見えること自体は問題ありません。ただ、何社かのディスクを比較して極端に薄いものがある場合は、念のため当該メーカにお問い合わせください。
メーカによってどうしてディスクの色が違うのでしょうか。
まず、見た目のデイスクの色は「記録層で使われる色素」「反射層の材質(金、銀など)」「添加剤の種類」の組み合わせによって決まります。この組み合わせによって、大まかに言えばあるものは緑に、あるものは青に、また別のものは黄色に見えます。もちろん、それぞれのディスクタイプによる見え方の違いは、実際の動作とはまったく関係ありませんし、色の違いが単純にディスクの性能の違いにはつながりません。
現在CD-Rの記録層に使われている色素にはどんなものがありますか。またそれぞれどんな特徴がありますか。
現在CD-Rの記録層に使われている主な色素には、シアニン系、フタロシアニン系、アゾ系の3系統があります。それぞれ下記のような特徴を有しています。
●シアニン系
シアニン系色素は、その初期から多くのCD-Rに採用されてきました。それだけに信頼性という点では秀でています。また光や熱によって分解しやすいという特徴があるので、記録レーザに対する反応もよく(強いレーザを当てる必要がない)、さまざまな記録速度に対応しやすいといった特徴を備えています。
● フタロシアニン系
フタロシアニン系の色素は、外的要因に強く、通常の湿度や光度ではほとんど変化しないという特徴があります。記録レーザに対する反応も速く、高速記録にも対応しやすいという特徴があります。
●アゾ 系
最近使われるようになった色素で、耐光性や耐熱性にすぐれているのが特徴です。
CD-Rの寿命はどのくらいですか?
CD-Rは有機色素に記録させるため、磁気や電気による影響を受けることがなく、一般的には記録ディスクの中でも保存性にすぐれています。
 通常の温度・湿度での環境下ではプレスCDと比較して同等ないしはそれ以上と言えます。具体的な年数は使用環境に大きく左右され、ディスクの種類によっても異なりますので一概には言えませんが、保管に関してはパッケージにある注意事項を参考にしてください。なお、使用前(未記録)のディスクの場合は保管に加えてゴミの付着、指紋等にもご留意ください。
CD-RWの寿命はどのくらいですか?
CD-RWの記録は相変化材料と呼ばれる無機材料を用いています。この相変化材料の結晶構造を規則的な状態(結晶相)から不規則的な状態(アモルファス相)、またはその逆に変化させることで記録と消去を行います。一般的に、物質の結晶相は物理的に非常に安定な状態で、その寿命は無限とも言えます。一方、アモルファス相は徐々に結晶相へと変化していく性質を持っていますが、CD-RWで用いられている材料のアモルファス相は、CDディスクを使用する通常の環境下では数十年から百年以上も安定であることが確かめられています。実際のディスク寿命は記録材料のみでなく、基板への熱の影響や、外的な傷の有無に左右されますので、使用に際してはディスクの取り扱い注意事項を参考にしてください。
比較的安価なCD-Rディスクが出回っていますが、信頼性に問題はないのでしょうか。
ディスクの規格に基づいてつくられたものであっても、厳密に言えば当然品質の違いが生じます。品質の善し悪しが必ずしも価格の違いになっていないとは思われますが、安価なディスクの中には品質の劣るものが存在しているのは確かです。
CD-R/RWディスクのレーベル面に特殊な保護コートを塗布したものが最近出ていますが、いままでのものとどのように違うのでしょうか。
メーカによって異なるかもしれませんが、あるディスクメーカでは、ディスクレーベル面の最上層に、無機顔料を添加した特殊インキをコーティングしています。この保護コートは、表面に細かな凹凸を形成し、さまざまな付着物や、外部からのストレス(熱や水分、擦れなど)に強いものとなっています。
最近、79分や80分といったCD-Rディスクを見ることがありますが、これはどのようなものなのですか?
このディスクは、トラックやピットの密度を規格ギリギリまで詰めることによって、従来のディスクよりも多くの情報を記録できるようにしたものです。
 これまでCD-Rの最大容量は約74分でしたが、規格の限界までデータを詰め込むと、80分弱の容量を得ることができます(正確には79分59秒74フレームがプログラムエリアの限界長です)。ディスクとドライブの性能が飛躍的に向上したことで、最近ではこのような長時間CD-Rディスクが一般に可能になってきました。
 しかし、これらの長時間ディスクは登場してからまだ日が浅く、CD-R/RWドライブや書き込みソフトウエアによっては対応していない場合があります。これらのドライブやソフトでは、長時間ディスクをうまく書き込めないこともありますので注意が必要です。
 今後はCD-R/RWドライブも書き込みソフトウエアも長時間ディスクへの対応が進んでいくことでしょう。
●記録について
CD-R/RWは、記録したスピードによってデータの内容などに違いが生じますか?
基本的には記録スピードによって、記録内容に違いが生じることはありません。確かに、記録スピードによってレーザの加熱時間が異なれば、記録面変化の内容にわずかな差が生じることは考えられます。そのため、当初は記録スピードに制約がありましたが、現在ではディスクの記録面の素材の改良、ドライブの記録時のパワー調整等によって、そういった問題はほぼ無視できる状況になってきたと言えます。
通常のCDと記録したCD-Rではデータのピックアップ方式が違うのでしょうか?
データのピックアップ方式に差はありません。CDを再生するピックアップでそのまま無調整でCD-Rは再生できます。つまり、CD-Rの再生波形はCDとまったく同じだということです。CD-Rでは記録層に波長依存性のある色素を使っていますが、CDの規格Red Bookで定めている波長範囲770nmから840nmでは CD-RはCDと同様に再生できるように設計されているからです。ただし、DVDが使う短波長領域(635nmから 680nm)のピックアップではそのままでは再生できません。そこで、DVD-ROMドライブではDVD用のピックアップだけではなくCD用のピックアップあるいはレーザも搭載してCD-Rを再生できるように設計されています。
CD-R/RWの「記録スピード」とは何を意味していますか。
CD-R/RWドライブで言う「1X」「2X」「4X」「6X」「8X」(それぞれ等速、2倍速、4倍速、6倍速、8倍速という呼び方もします)といったスピード表示は初代CD-ROMドライブの転送速度=150KB/秒に対して何倍で記録できるかを示しています。つまり、「1X」ドライブであれば、1秒間に150KBの記録をし、同様に「2X」ドライブは300KB/秒、「4X」は600KB/秒の記録速度となります。
CD-R/RWのディスクとドライブで相性みたいなものはありますか?
CD-Rが市場に出始めた当初は、一部のディスク、ドライブでトラブルが起きていたこともありました。その後、ディスク、ドライブメーカが協力して互換性の向上に努力した結果(当オレンジフォーラムもこのような技術研究の交流の場としてスタートしました)、Orange Book PartIIで規定されている範囲内においては、現在ではいわゆる相性という問題は解消したと言えるでしょう。
CD-Rに書き込むデータを外付けの2GBのハードディスクにコピーしましたが、いざ書き込もうとすると、データ量は少ないのに「ディスクに入りきらない」という警告が出てしまいます。なぜでしょうか?
Macintosh特有の問題です。MacintoshはApple HFSという独自のファイルシステムになっているため、これまでは「ボリュームコピー」という形式での記録が主流でした。ハードディスクを丸ごとコピーするというイメージです。ですから、たとえば2GBのハードディスク内に数十MBのファイルがあって、そのファイルだけを書き込もうとしても2GB分のハードディスクの容量全部がコピーされることになり、「ディスクに入りきらない」という警告が出てしまうのです。これを避けるには650MB以下のパーティションを区切り、そこにファイルを入れて書き込むようにしなければなりません。ただ最近は、“仮想HFS”とも言うべきライティング方法があり、これを利用すると、必要なファイルだけが書き込めるようになります。
●オーディオ用CD-R/RWについて
オーディオ用CD-R/RWディスクとデータ用CD-R/RWの違いは何ですか?
オーディオ用(音楽録音用)CD-R/RWとデータ用のCD-R/RWディスクでは、素材や構造等に違いはありません。しかし、オーディオ用CD-R/RWには、MDなどと同様に音楽著作権保護を目的に、私的録音に対する補償金の加算と、データ用CD-R/RWディスクと識別するための特殊なコードが入っています。
 オーディオ用CD-R/RWレコーダでは、識別コードを確認して、オーディオ用CD-Rディスクのみに記録が可能な仕組みになっています。そのため、データ用CD-Rディスクをオーディオ用CD-R/RWレコーダで使用することはできません。オーディオ用CD-R/RWディスクは数社から販売されています。なお、購入の際には、オーディオ用のCD-R/RWディスクなのかデータ用のCD-R/RWなのかを確認する必要があります。
CD-Rの記録面の色素に青や緑がありますが、サウンドデータを記録した場合、色の違いで音質に違いが生じるのでしょうか?
技術的にはデジタルのデータですので、デジタル信号が同一であれば音質も同等のレベルと考えられます。CD-Rの場合、ディスクの記録層に使用される色素は各社でそれぞれ異なるため、聴感上違うことも考えられますが、音質の優劣に主観(好き嫌い)の要素がある以上、技術的に説明するのは限界があると判断します。
DAT等のデジタルオーディオ機器からCD-R/RWに直接記録できますか?
オーディオ用CDレコーダでは直接記録できます。DATとオーディオ用CD-R/RWレコーダをSPDIF等のデジタルインタフェースで接続するとオーディオデータを記録できます。ただしDATのソースが32KHz、48KHzのサンプリング周波数の場合は、サンプリングレートコンバータを内蔵しているレコーダか、外付けのサンプリングレートコンバータユニットが必要です。トラック情報は、DATのサブコード内のスタートIDによって作成されます。
●CD-R/RWの規格について
CD-Recordableとは何ですか。
Recordable (レコーダブル)とは「記録できる」という意味。つまり、CD-Rとは記録できるCD、正確には「一度だけ記録できるCD」となりますが、書き込み方式によっては、未記録部分への追記が可能です。
「CD-RW」のRWとは何ですか。
RW=ReWritable (リライタブル)のことで、「再び記録が可能」という意味です。つまりCD-RWはくり返し記録ができる(書き換え可能な)CDのことです。
 記録されたCD-RWは、15〜20%の低反射率でも読むことのできるCD-RW対応型のCD-ROMドライブや、DVD-ROMドライブで再生できます。またCD-DAフォーマットで記録されたCD-RWディスクはCD-RW対応型のCDプレーヤで再生できます。
Orange Book(オレンジブック) とは何ですか。
Orange Bookとは1989年、ソニーとフィリップスが発表した記録可能なCDの物理フォーマットの文書のことです。このブックには三つのパートがありますが、CD-RはPartタに、CD-RWはPartチにそれぞれディスクの定義がなされています。
 Orange Bookはディスクの物理的な構造やサイズを定めているだけではなく、記録面内で、情報を記録する場所(プログラムエリア)、レーザの記録パワー補正を行う場所(パワー キャリブレイション エリア)、すべてのセッションのトラック情報を記録する場所(プログラム マネジメント エリア)やリードイン、リードアウトを記録する場所、そしてそれらをどのように使うかを定めています。
 近年は追加情報を盛り込んで、Orange Book Partチが97年にリニューアルされ、Ver.3.0として発行されています。主な変更点は、A民生用と業務用途の区別、BディスクIDコードの追加等です。
ディスクの対応記録スピードとドライブの互換性についてのOrange Bookの規定はどうなっていますか?
Orange Book PartIIはCD-Rのディスクの規格を、Orange Book ParIIIはCD-RWのディスクの規格を定めています。CD-Rに関するPartIIの最新版であるVer.3.0は、従来の1Xと2Xに加え4Xの書込みを、CD-RWに関するPartIIIの最新版であるVer.2.0は従来の2Xに加え1Xと4Xの書込みを規定しています。この規格に基づいたCD-Rのディスクは、一般的に4X以下の書込みには問題なく対応していると言えます。また、CD-RWのディスクは、移行期間として、2Xと4X以下の両方の規格のものが存在します。
 ただし、現在販売されているディスクがOrange Bookのどの規格に基づいてつくられたものかは、とくに明示されていないことが多いようです。これは、Orange Bookの規格が一般のユーザにはあまりなじみがないことと、ときとして、高速対応ディスクの方が規格制定よりも先行して販売されてきたという背景によるものです。
 そこでオレンジフォーラムでは、「ディスク・アイデンティフィケーション・メソッド」という仕組みにより、Orange Bookで規定されていないCD-Rの6X以上の記録などでも、記録方法の最適化と併せ、ドライブがディスクの対応記録スピードを識別し、記録スピードを決められるようにしてあります。これにより、スピードに関する互換性についての問題を解決するよう努力しています。
マルチリード規格とはどんな規格ですか?
CD-R/RWをCD-ROMで読み出すために必要な仕様を、米国の光ディスク協会(OSTA)が規定としてまとめたものです。もともとは、CD-RWがCD-ROMやCD-Rディスクに比べて低反射であることに対応するための仕様として策定作業がスタートしたのですが、パケットライトの普及に伴い、CD-Rのパケットライトディスクの再生条件についても合わせて規定されました。マルチリード規定は、Orange Book、SCSI/ATAPIコマンドセット、UDFなどの種々の規格をCD-ROMでの再生条件に注目してまとめたものとなっています。マルチリード規定を満たしたドライブには、OSTAにおいて認定され、マルチリードロゴマークの付与が可能です。
●その他
ディスクの記録面に傷をつけてデータが読めなくなってしまいました。データを修復してもらえるサービスはあるでしょうか?
現在そのようなサービスを正式に行っているところはないようですが、購入先等に問い合せてみれば、ひょっとしたら紹介してもらえるかもしれません。
CD-R/RWのレーベルにオリジナルの印刷をすることは可能ですか?
ディスク上にオリジナルのシルクスクリーン印刷を行うことは可能です。ただし、使用するインキの材質、印刷方法によりディスクの性能に影響が出る恐れがありますので、ディスクメーカに問い合わせされることをお薦めします。
CD-Rに記録して複製するのと、プレスによるCDの作成とではどのような違いがありますか?
CD-Rに書き込みしたディスクはCDフォーマットで再生可能ですので、プレスによるCDと同様に取り扱うことが可能です。ただし、同一内容のディスクを大量作成する場合は、マスタリングによる原盤製作を行う方が費用的には有利です。一方、CD-Rは一枚ごとの書き込みとなるため、少量の場合はマスタリングを行うよりも安く作成できます。
 両者のコストの分岐点となる数量は、CD-Rディスクの価格やマスタリング費用によりますが、300枚前後が目安です。また、プレスはマスタリングに通常一〜二週間かかりますので、短納期の場合もCD-Rが有効なこともあります。
 いずれにせよ枚数によるコスト差だけでなく、両者の利点を総合的に判断して選択することが必要でしょう。